thinkPlanet

この星が楽園に戻る日を夢見て

“試練”を耐え抜くお米

f:id:serenaO:20180722155829j:plain

はじめまして、thinkPlanetスタッフの岳です。どうぞ宜しくお願い致します。

 

thinkPlanet(シンクプラネット)は農業にも取り組んでいます。失敗した作物も多々ありますが、お米に関しては完全無農薬栽培を10年続け、研鑽を重ねた結果、自信を持って紹介できるレベルまで達することができたのではないかと感じています。今年も順調に稲が育っている姿を愛おしい気持ちで毎日見守っています。

 

記事タイトルは「”試練を耐え抜く”お米」になっていますが、今回は私たちのお米がどういった困難を乗り越えてきたのか簡単に紹介したいと思います。

 

 

第一試練:選抜

まず第一の試練は種籾の時にやってきます。「塩水選」といって、塩水によって浮力を高めた液体に種籾候補を浸し、浮き上がった籾はすべて取り除かれます。つまり種籾は塩水に浸しても沈むほどぎっしり栄養(胚乳…発芽から初期生育にかけて必要な栄養源)がつまった選りすぐりの精鋭達なのです。ちなみに取り除かれた種籾候補達も稲収穫時に田んぼの中で一番よくできている場所から確保された優良米です。

f:id:serenaO:20180722124211j:plain

くぼたの田んぼより引用

 

第二試練:熱

        f:id:serenaO:20180722130647j:plain

塩水選を突破した種籾に待ち構えている第2の試練は、「熱」です。慣行農法では病害を防ぐために農薬による種子消毒を行うのですが、私たちは農薬を使用しない「温湯消毒」を行っています。温湯消毒では60度の熱湯に10分間漬け込むことによって種子伝染性病害を防ぎます。厳正な温度と時間の管理が重要になってきます。

 

第3試練:骨折

f:id:serenaO:20180722131209j:plain

月刊現代農業より引用

第三の試練は「骨折」です。上の写真のように芽が出て間もない時からローラーで圧力をかける「苗踏み」を行います。それによって苗はいったん折れますますが、イネの生長点は土の中(種モミの胚付近)にあるので問題ありません。むしろ刺激を受けてエチレン(発根を促進したりする植物ホルモン)が出るため、根張りがよくなると言われています。そして苗踏みの最大の効果は、茎が太くなることです。人間も骨折をすると、治る頃にはその部分が太くなるように、稲もより太く丈夫な苗になって起き上がってきます。「苗半作」と言われるほど重要な苗作りですが、私たちの苗を見た篤農家さんにも大変褒めていただけ、「来年は種籾を分けてほしい」と言っていただけるまでになりました。

 

第4試練:倒伏 〜チェーン除草〜

無農薬栽培の最大の苦労は除草です。慣行農法では除草剤を使用することにより、その手間を省いていますが、無農薬栽培は最終的には手で除草しなければなりません。その除草作業は腰が曲がるほどの重労働の上、真夏の炎天下で行われます。根を上げ、除草を怠った年は、収量が半分以下になり、苦い経験もしました。

 

何か良い方法がないか、いろいろ方法を試してみましたが、どの方法も決定打にはなりませんでした。しかし去年から取り入れた「チェーン除草」により、絶大な除草効果を上げることができるようになりました。

 

市販されているチェーン除草は、女性作業員には重く、「拷問のようだ」と不評でしたので、今年は自作してみました。塩ビ管がフロートの役目を果たし、チェーンも上半分をプラスティック製にすることで軽くしています。市販のものより、半分以下の力で引っ張ることができます。

 

f:id:serenaO:20180722134525j:plain

 

上の写真がそのチェーン除草器です。これにロープをつけ、二人一組になって田んぼの両端に分かれ、ひっぱり合います。一人の場合は、田んぼの中を引き歩いても構いません。

 

f:id:serenaO:20180722160029j:plain

f:id:serenaO:20180722160050j:plain

f:id:serenaO:20180722160106j:plain

 

チェーン除草を行う上で一番重要なことは適期に行うことです。特に初期除草が要になります。見えてしまっている草に対しては、チェーン除草はその効果を発揮できません。草の種は、地中でまず根を伸ばします。その種をチェーン除草で浮かすのです。なので私たちは、田植え前日の草が全く生えていない状態で1回目のチェーン除草をかけます。その後は、田植え4日後に2回目、その後3回目以降は1週間ごとに1ヶ月以上はチェーン除草を行っています。

 

「上農は草を見ずして草をとり 中農は草を見て草をとり 下農は草を見て草をとらず」という中国のことわざがありますが、チェーン除草は上農になるのではないかと思います。

 

ここで個人的に感じているチェーン除草の2次効果も紹介させていただきたいと思います。米作りは天候に左右されます。特に稲刈りの前の台風には毎年、ヒヤヒヤさせられます。一番恐ろしいのが台風によって稲が倒れてしまう「倒伏」です。倒伏してしまったお米は品質が落ち、また収穫作業に機械が使用できず、最悪、手刈りになります。さらに倒伏してしまった稲は病気になりやすく、一晩で駄目になり、収穫さえできないこともあります。

 

そこで倒伏させないためにはどうしたら良いのかですが、方法はいろいろありますが、台風が来ても耐えうるだけの丈夫な稲に育て上げることが重要です。

 

チェーン除草により稲は何度も倒伏し、その様子を心配しながら見守っていますが、数日後には健気に立ち上がってきます。こうして「七転び八起き」させることで、収穫時の台風が来ても大丈夫なように免疫をつけているとも言えるのではないかと感じています。これが私が感じているチェーン除草の2次効果です。

 

下の写真は、本日撮った写真ですが、茎が太く、頑丈な稲に成長しつつあります。そして草が生えていないことにもご注目ください。

 

f:id:serenaO:20180722144603j:plain

 

f:id:serenaO:20180722144755j:plain

 

次回は、私たちが栽培している品種の紹介したいと思います。

 

 

無断転載不可

お問い合わせはthinkplanet77@yahoo.co.jpまでお願いします。